カメラを持つ手が震えないために

 プロとして活動を続けていれば、時には厳しい言葉をいただいたり、自分のミスにひどく落ち込んだりすることもあります。
 責任感が強い人ほど、「すべて自分が悪い」「自分には才能がないのではないか」と、一人で暗い穴に潜り込んでしまいがちです。

 ですが、あなたが倒れてしまっては、あなたの写真を待っている未来のお客様に届けることができなくなります。

 技術や機材をメンテナンスするように、自分の「心」も適切にメンテナンスすること。それもまた、プロとして欠かせない仕事の一部です。

1. 孤独を「孤立」にしない

 フリーランスは自由ですが、一人で決断し、一人で責任を負う孤独な職業でもあります。

  • 横の繋がりを持つ: 競合相手ではなく、志を同じくする仲間を持つこと。同じ悩みを知る仲間に話を聴いてもらうだけで、心は驚くほど軽くなります。
  • 相談できる「場所」を持つ: どうしても解決できないトラブルが起きたとき、アドバイスをくれる先輩や相談できる窓口を持っておきましょう。この研修も、そのための場所でありたいと考えています。

2. 感情を「仕組み」で切り離す

 トラブルが起きたとき、過剰に自分自身を責めすぎてしまうと、次の現場に立つのが怖くなります。

  • 「人格」と「事象」を分ける: ミスはあなたの「人格」の欠陥ではありません。単なる「仕組みや準備の不足」という事象です。感情的に自分を叩くのではなく、「次はどういう仕組みで防ぐか」という改善案へエネルギーを向けましょう。
  • 小さな成功を記録する: 悪いことばかりが記憶に残りがちですが、お客様からいただいた「ありがとう」の言葉や、自分で納得のいった一枚を見返す時間も意識的に作りましょう。

3. 「NO」と言える強さを持つ

 これ、とても大切です。
 特に駆け出しの頃は実績が欲しいものです。
 ですが、自分を守るためには、時には勇気を持って断ることも必要です。

  • 無理な要求への境界線: 自分のポリシーに反する要求や、心身を削らなければ応えられない案件は、誠実にお断りすることもプロの判断です。
  • 自分を休ませる勇気: 撮影スケジュールを詰め込みすぎて、余裕がなくなるとミスが生まれます。最高のパフォーマンスを発揮するために、「何もしない日」を作る。これも、お客様に最高の写真を届けるための準備です。

長く、健やかに、シャッターを切り続けるために

 私は、この仕事を一生続けていきたいと思っています。そのためには、自分自身が一番の「自分の味方」でいてあげなければなりません。

 完璧な人間なんていません。迷い、傷つき、それでもまたカメラを手に取る。

 そのプロセスすべてが、あなたの写真に深みを与えます。

 トラブルさえも「成長の糧」と笑い飛ばせる強さは、一人ではなく、誰かと支え合う中で育っていくものです。

一歩踏み出す不安を、共有できる仲間に

一人で悩む時間は、時には必要ですが、長すぎると心を削ります。 実践研修では、技術を教えるだけでなく、プロとして活動する中で直面するリアルな悩みやメンタル管理についても、本音で語り合える時間を大切にしています。あなたは一人ではありません。

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お客様の『信頼』に応えるために、カメラマンとしてのあなたが身につけるべき『確実な技術』の話をしましょう。

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