ピンチの時こそ、あなたの「本性」が見える

 撮影現場は生き物です。どれだけ準備をしていても、予想外のことは必ず起きます。  急な雨、機材のちょっとした不調、そしてお子様のご機嫌。そんなとき、あなたが「どうしよう!」と顔に出してしまったら、一番不安になるのはお客様です。

 トラブルが起きたときこそ、プロとしての価値が問われる瞬間です。  スムーズに進んでいる時は誰でも良いカメラマンでいられますが、本当の信頼は「困った状況」をどう乗り越えたかで決まります。


1. カメラマンが焦れば、お客様に伝染する

 現場で何かが起きたとき、一番大切なのは「あなたが動じないこと」です。

  • まずは一呼吸置く: 何かあっても、まずは落ち着いてください。そのあと「自分だけで解決できるかどうか」を考えましょう。どうにかなるなら、ポーカーフェイスでお客様にトラブルが知られないようにします。
     もしお客様の協力が必要なら、すぐにお願いしましょう。あなたのミスならお詫びを、不可抗欲ならあなたが「大丈夫ですよ、なんとかなります」と微笑んでいれば、お客様の不安はそれだけで半分になります。
  • 笑顔を絶やさない: お子様が泣き止まない時も、機材をサッと入れ替える時も、作業として淡々と、かつ明るく振る舞いましょう。

2. 「プランB」をいつも持っておく

 トラブルを「想定内」にしておくためには、事前の準備がすべてです。
 おそらく99%は「事前の準備・段取り」で防ぐことができます。

  • 雨が降ってきたら: 「あそこに屋根のある良い場所がありますから、そこで撮りましょう」と、すぐに次の一手を提案する。
  • お子様が泣き止まなかったら: 「今はご祈祷を先に済ませて、その後に期待しましょうか」と、スケジュールを柔軟に組み替える。    お客様に「この人なら、どんな状況でも最後には良い形にしてくれる」と思ってもらうことがゴールです。
  • 機材のトラブルが起きたら: 完全な故障は少なくても、バッテリーやメモリー不足はありがちです。準備をしっかりと、さらには「準備がしっかりできていない時に備える」日頃の準備も必要です。

3. トラブルを「良い思い出」に変換する

 例えば、突然の雨。普通ならガッカリする場面ですが、「雨も思い出ですね。お子様が大きくなった時、『雨の日だったんだよ』と伝えてあげてください」と伝えてみてください。
 そしてその後に「雨でも写真は大丈夫です。晴れの写真は撮れないですけど、雨だから撮れる写真もありますから」と笑顔でお伝えしてください。

 マイナスをプラスに変える一言が、お客様の沈んだ気持ちを救い、「雨だったけど、あのカメラマンさんのおかげで楽しかったね」という特別な思い出に変わるのです。


完璧を目指すより、誠実であることを目指す

 機材も人間も、完璧ではありません。でも、起きてしまったことに対して「どう誠実に向き合うか」は自分で選べます。

 不可抗力によるトラブルなら簡単です。お客様に協力をお願いしましょう。
 もし自分の責任によるトラブルなら?
 こちらも簡単です。正直にそう伝えましょう。そして誠意を持って精一杯の対処をしましょう。
 お客様が誠意と努力を感じることができれば、よほどのことでなければ、お許しいただけるはずです。

 だけど、そんなことが起きないように、2重3重に準備をしておくことが、プロとしての仕事です。

 

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